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第38期碁聖戦
パンダのサイト(碁聖戦第五局)
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黒 河野臨 白 井山裕太 白の2目半勝ち
パンダ解説から。
46手目の局面。白1の様子見から3とケイマした手に対し、河野九段4とツケコしていきましたね。
白1~7の手はシチョウあたり(11のアテに13と逃げ出すシチョウ)の意味がありましたが、白が先に右辺で損をしているので、河野九段1子をポン抜かせて左辺を地模様化するという柔軟な対応を見せました。ここら辺では黒が少しうまくやったような感じでしたね。
60手目の局面。このまま左辺が黒地では大きいとみて、白は1から左下に手をつけていきましたが、白11から13のブツカリが解説の武宮陽光五段絶賛のサバキでしたね。
続いて白19まで、下辺の黒への攻めをみながら白は中央に進出する展開となり、白が調子をつかんだとのことです。
147手目の局面。黒1と打った手は地として大きいものの、白2と左辺に手をつけていったのが中央黒への攻めを見て厳しかったようなので、黒1では9のところに押して中央を補強するのも手厚い手だったとのこと。
この後も激しい攻防が続きましたが、189手目で双方無事に収まった時点では白やや優勢らしく、その後は無事白が逃げ切りました。
そして、井山五冠はこれで五冠を保持したまま次の名人戦に挑むことが出来るということで、本当に良かったです。今シリーズ最初に2連敗した時はヤバいかと思いましたが、そこから怒涛の3連勝での防衛劇は流石という他ないですね。
この最終局も、黒が良さそうかと思われた局面から、持ち味である手どころの読みの鋭さと粘り強さを発揮して、勝ち切ったという印象の一局でした。
河野九段とファンの方には残念でしたが、私はだいたい井山五冠を応援してるので、すみません。そして山下ファンの方にも申し訳ないですが、名人戦も私は井山五冠を応援します。やっぱり、井山五冠が七冠を目標にしてる限りは、どうしても応援したいので。
井山五冠が再び六冠を掛けて挑む名人戦七番勝負は9月5日(木)開幕の予定です。では、また。
追記:高尾九段の感想。
本因坊戦最終局で井山五冠が本因坊位を防衛した時にも投稿し、うれしい気持ちを書かせていただきました。
返信削除今回の碁聖位防衛も素直にうれしいです。
休む間もなく名人戦に臨むのは大変かと思いますが、若さで頑張ってもらいたいと思います。六冠に返り咲いたらまた投稿させていただくつもりです。
コメントありがとうございます。
返信削除この碁聖戦もそうだったように、井山五冠は今まで何度も苦境を乗り越えてきているので、名人戦もたぶん大丈夫なんじゃないかと思います。
井山五冠が防衛できて良かったと思っています。
返信削除六冠から五冠になった当時、傍目には調子を崩してどうなるものかと心配していました。
本因坊戦も碁聖線戦も、最終戦までもつれこみましたが、苦労の末防衛を果たしました。
完全に復調した感じで、名人戦も楽しみです。
今4強(張、山下、高尾、羽根)+河野+結城(30台)と井山(20台)一人の対決
の構図ですが、日本は中国・韓国の後塵を浴びており、日本のためには、井山が目標と
なるよう抜け出し、井山に向けて若い世代が台頭してくればと思います。
同世代の村川、十台の一力、余などが先にあげた30台の6人を追い越して井山に迫って
欲しいです。
井山には、もっともっと強くなり、世界戦での大活躍を期待したいます。
山下は井山との戦いを最も心得ている一人と思います。
名人戦も大変と思いますが、7戦で勝つような頑張りを期待しています。
何時も重要な棋戦のご紹介ありがとうございます。
「未来を思うと胸が躍るな。井山君がいる。村川君がいる。それに一力君たちも加わって、大きなうねりになっていく」by天野さん
返信削除最近囲碁界に新しい波が到来しつつありますね。