2018年6月19日

新聞の囲碁観戦欄について

囲碁の観戦欄目当てで購読する新聞を決める人はそうはいないかもしれないけど、もし囲碁欄目当てで新聞を決めるとすれば、どちらかといえばリーグ戦を取り扱っている新聞に魅力を感じる。
棋譜並べは好きな棋士や興味のある棋士の棋譜を並べるのが普通だと思うけど、たとえば芝野虎丸七段の棋譜を並べたいとなった際に、芝野七段の碁を多く見られるのは今なら朝日新聞か毎日新聞ということになる。
芝野七段が名人リーグや本因坊リーグに在籍している限りにおいては、最大で年間7・8局ぐらいは芝野七段の棋譜を解説付きで読むことが出来るわけである。
これが一力八段であれば、棋聖リーグの載っている読売新聞を購読すれば少なくとも年間5局ぐらいは一力八段の棋譜を解説付きで見ることが出来る。
また芝野七段や一力八段が絡まない対局でも、リーグ戦から殆どの棋譜が新聞に掲載されるわけなので、リーグに在籍している他のトップ棋士たちの棋譜も見ることが出来るわけである。

ところがトーナメント棋戦を取り扱っている新聞だとそうもいかない。
もし芝野七段や一力八段が早々に敗退してしまったら、その年はもう芝野七段や一力八段の碁をその新聞紙上では見られなくなるわけである。
またトーナメント棋戦は準々決勝・準決勝ぐらいになるとそれなりのメンツが揃ってくるものの、そこに行くまで一年の大半が予選やら本戦の1回戦2回戦なんかに費やされる為、あまり興味の惹かれない対戦カードの棋譜が掲載されることも多い。
とにかく色々な棋士の碁をみたい人にはトーナメント棋戦の観戦欄もいいかもしれないが、基本的には棋士の人気によって対局の注目度合いも多少変わってくるものだと思う。
新聞社も囲碁欄に集客を見込んでのものでもなく義務的に掲載してくれているだけで、スポンサーをしてくれているだけで感謝すべきなのかもしれないけど、見世物として見た場合に新聞社ごとに観戦欄で取り扱われる棋譜の質に多少差が出てくるのも確かである。

何故こんな記事を書いたかと言えば、先ごろたまたま朝日新聞を開いたら張挧ー芝野虎丸だったかが掲載されていて面白そうだなと思ったのだが、ところがトーナメント棋戦を取り扱っている別の某新聞でそのような好カードが掲載されることが少ないからである。
その某新聞には棋譜並べの際にはお世話になったし、囲碁の記事に紙面を割いてくれることも多くあるので、あまり苦言を呈するようなことも言いたくはなかったのであるが。
タイトル戦の棋譜を掲載している間は、公平にどの新聞にも井山七冠の棋譜が載るわけなので優劣はないものの、それ以外の期間はトーナメント棋戦を取り扱っている新聞は、せっかく囲碁を取り扱ってくれているのだから観戦欄の棋譜のチョイスをもうちょっと考慮願いたいところである。

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