2013年2月1日

第37期棋聖戦第二局

第37期棋聖戦第二局は、221手までで黒番の井山挑戦者が中押し勝ちをおさめ、これでシリーズ2連勝となりました! 終局は18時6分、残り時間は張栩棋聖が1時間14分、井山五冠が残り2分だそうです。

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 黒 井山裕太 白 張栩 黒の中押し勝ち

今日も凄い碁でしたね。封じ手の時点からは想像もつかないような終局図になりました。
まずその封じ手予想の件ですが、ちょっと狙いすぎでしたね。私は先に何か利かした方がいいかと思ったんだけど、普通に右上に打ち込みということで、かなり恥ずかしい外し方をしてしまいました。余り調子に乗るもんじゃないですね。

実戦その打ち込み(64手目)に対して、井山五冠はブツカリで応じ白のサバキを封じにかかります。白は中央に進出し、黒も75手目などで分断を図りますが、黒81手目のツケに対し白は手抜きで中央の強化を優先しましたね。その為、黒が左下に手をつけていき、ここから険しくなっていきました。108手目まで黒が左下をえぐり、白が二子を抜くというフリカワリとなりましたが、黒も外側が薄くなっているのでそれほどの得はしていないようですね。

黒は129手目から左辺白を脅かしにかかり、今度はここでコウが発生しますが、145手目に対して白はコウを解消。黒が下辺を突きぬくフリカワリとなりました。残るは中央の黒の死活でしたが、井山五冠は乱れませんね。173手目で活きた時点ではっきり黒勝ちになったようです。最後は中央の黒4子も取れないようで、地合いは大差ということらしいですね。

これで2連勝ということで、井山五冠また棋聖に一歩近づきました。今回張栩棋聖は、「高目+目外し」という奇策を用意してきましたが、それも今の井山五冠を打ち破るまでにはいきませんでしたね。井山五冠は前局に続いて時間配分が少し心配ではありましたが、何か全然問題無さそうな感じですね。


とりあえず、次の第三局は一週間待たずに6日からということで、今日勝った勢いそのままにいけるんじゃないかという気がします。張栩棋聖は次もまた何かやってくるんじゃないかと予想されますが、井山五冠にはこの調子で、気負うことなくいってほしいと思います。では、また!

《追記》
BS解説から。左上のコウ争いの局面。2とコウに弾かれた時、コウを取らずに3と出たのは不思議な手順だが、コウを取って白に8のところに打たれると上の黒も薄くなるので、先にコウ材を確認しにいったということらしい。
また、11のコウダテに対し白は▲と受けることはできない。この局面では、お互い大きいコウ材はABの一つずつしかないので、受けてしまうとコウを取りかえされ、白はコウに勝てなくなるようである。

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