2013年1月31日

第51期十段戦挑戦者決定戦

今日はもう一つ大一番があって、第51期十段戦の挑戦者決定戦、高尾紳路―結城聡戦が行われましたが・・・高尾さん、負けてしまいましたね。

十段戦ここまでの経過

産経のページ



 黒 結城聡 白 高尾紳路 黒の中押し勝ち

解説がないので詳しいことは分かりませんが、私は33手目で3子抜いたのが結果的に見て厚かったんじゃないかという気がします。白は上辺で二線を這わされて生きを強いられた上、後に65手目91手目のオサエも利きになってきたので。
更に今日の結城九段は、いつにも増して好調だったような気がします。47手目のカタで模様を拡大した手なんか、才気溢れるといった感じの手でしたね。白も目いっぱい地で頑張り応戦しますが、最後の最後で無理が祟ったかのような大石頓死でしたね。

というわけで、非常に残念な結果ですが、高尾九段の十段戦挑戦はなりませんでした。以前、高尾九段が挑戦者になれば、井山―高尾の五番勝負で盛り上がるんじゃないかというようなことを書いたことがあるけど、余計なこと言うもんじゃないですね。
そういう希望を書いて、思い通りになった試しが殆どない。結城九段は、本来十段戦との相性は最悪で、何年も本戦に入れなかったこともあるぐらいのはずなのに、まさか挑戦者になってしまうとは。・・・いや、ただ井山―高尾が見たかったってだけなんだけど。

まあでも、井山五冠の七冠制覇を考える上では、挑戦者が高尾九段にならなかったのは、助かったと言えるのかもしれない。高尾九段は名人リーグでも井山五冠に勝っているし、現在井山五冠以外では最も打てている棋士だと思うので、かなり厳しい防衛戦になった可能性がある。――と、前向きに考えることにします。

ああ、でも、井山―高尾が見たかったなあ。けど、過ぎたことをあれこれ言っても仕方ない気もするので、結城九段、挑戦するからには十段戦の盛り上がりを期待してます。では!

《追記》高尾九段がブログを更新して、昨日の一局を取り上げていますね。最後白にシノギはあったらしく、生きれば勝ちだったようです。最後の最後でやってしまったのは、ご愛嬌といった感じでしょうか。高尾九段、またの活躍を願っています。

産経新聞の観戦記から:右上のワカレは、プロの間でも評価が分かれたようですね。対局当日の控室では白持ちが大勢を占めたそうですが、結城九段本人は上辺のオサエが利くので、黒も打てるという判断だったとのこと。
後日、結城九段が小林覚九段と王銘エン九段に直接尋ねたところ、両者とも黒よしと断言したそうです。結局のところ、いい勝負っぽいですね。

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