2012年12月14日

第17回三星杯決勝三番勝負 第三局

 第17回三星杯の決勝第三局が行われましたが、黒番の李世石が半目勝ちを収め、シリーズ2勝1敗で優勝を決めました。李世石はここ一年ほどは国際戦で振るわない印象だったけど、最近は春蘭杯も決勝に勝ち上がってて、完全復活って感じですね。それにしても三局中二局が半目勝負とは、なんかもう言葉もないですね。



  黒 李世石 白 古力 黒の半目勝ち

34手目:右下一帯に白は弱い石が二つ、黒は一つ。しかし、ちょうど黒の二子は白の石を分断しているので、普通はこのような形の出現を避けます。 35手目:黒のこの飛びは急所です。次に古力は簡単に飛び出すことはできないかもしれない。 48手目:この手は好手です。 97手目:現在の形勢、黒右上で30目、左上6目、右下11目、中腹5目でおよそ50目あります。白は右下8目、下辺9目、左下11目、上辺5目、左辺5目、およそ40目がこのようにあります。普通にいけば黒が優勢です。 132手目:現在黒は52目あり、白42目ある。しかし黒はあまりに薄いです。 138手目:これは古力流の一手です。 163手目:現在、黒は右辺26目、左上8目、中央上で4目、中央下に6目、右下11目で55目あります。白は右辺13目、下辺26目、中腹8目、全部で47目。 176手目:左辺コスミがとても大きい。 195手目:もし白が先に左上のスベリ(3の1)を交換するならば、基本白勝ちの局面です。196手目:もし黒が先に左上を打てば、とても微細の局面。 213手目:また変化が起きました。黒59目対白52目。 221手目:黒がいいと感じる。 243手目:感覚的にはこの一手によって黒勝ちが有力になった。 268手目:たとえこのコウに負けても、黒57目白50目です。
※棋聖道場の解説から私が翻訳・意訳した後、抜粋。

その他サイバーオロの情報では、170手目までの右辺のやりとりで古力が優勢になったようですが、208手目ぐらいで半目勝負の流れに変わったと解説の李映九が言ってますね。また223手目の時点で、李映九と共に中国側も古力の半目負けを結論付けています。

で、今回三星杯の決勝を記事にしてみた感想だけど、やっぱりちょっとむなしくなってきますね。李世石も古力も向こうの棋士の中では割と好きなほうなんだけど、思ったほどには盛り上がれませんでした。やっぱ、日本の棋士が向こうの棋士を倒すってのが一番燃えますね。
今回こうやって中韓の戦いを記事にすることで、何かしらの発見が出来ればよかったんだけど、碁も難解だった上に、中国語解説の翻訳も思ったほどうまくいかず、対局内容を消化しきれなかったというのが正直なところです。これじゃ探究もクソもないですね。

それと私の翻訳について説明しておかなければならないことがあるので、それについての記事を出来るだけ早期に書きたいと思っています。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。半目勝ち2回で世界タイトル奪取のセドル棋士はすごいですね。と同時に、2局で1目足りなかったばかりにタイトルを取れなかった古力棋士の心中は・・・

    (追記)貴ブログを私のブログの「お気に入りリンク」に加えましたが、よろしいでしょうか?

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  2. >はじめまして
    こちらこそ初めまして。
    セドルは勝負強いですね。多分、春蘭杯も持っていくんじゃないでしょうか。古力九段の方は惜しかったですね。

    >貴ブログを私のブログの「お気に入りリンク」に加えましたが、よろしいでしょうか?
    個人のサイトやブログでリンクしてもらう分には全然OKです。ありがとうございます。
    囲碁と余りにかけ離れていたり、公序良俗に反するような内容が含まれるサイトからのリンクだけはちょっと勘弁って感じですかね。

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