しかしその前に、まずはお詫びと訂正から。
以前書いたこの記事の総評のところに、最初私は「22手目はいい手だが、24手目は遅い」という風に書いたんだけど、それは間違いで、正しくは22手目は「悪手」でした。間違いを訂正すると共にお詫び申し上げます。
何故、そのような極端な真逆の翻訳をしてしまったかというと、私の翻訳のやり方に問題があったからです。
私は翻訳をする際に、棋聖道場の文字化けした解説をブラウザのエンコード設定で直した後、翻訳サイトに通して、読めたところだけ拾うという手法を取っていたのだけど、その方法で出た翻訳文に、「白22は凶悪な手で、24は遅い手です」と出たのである。そして、この「凶悪な手」という日本語では見なれない表現に私は戸惑ってしまったわけだが、分からないなら分からないで「凶悪な手」とそのまま書いとけばいいものを、無理に意訳しようとした為に間違いが生じてしまったという次第です。
私は「凶悪」という言葉から、恐ろしい手というイメージを抱いたのと、24手目が遅い手(正確には緩手)であることからプロが2手続けて変な手を打つわけがないと思い込み、22手目は何か恐ろしい狙いを秘めた手だと思ってしまったのである。でもその狙いも分からない為に、適当に「いい手」だと書いてしまったというわけです。
しかし、翻訳機を通す前の原文の簡体字を見てみると、「22、是悪手」と書かれていて、つまり「凶悪な手」とは単なる「悪手」のことでしかなかった。すぐに原文を確認していればこのようなミスはせずに済んだものを、どうせ中国語なんか読めるわけないと思いこみ、確認さえも怠ってしまったというわけです。本当に申し訳ありません。
このように翻訳機を通すことで逆に分かりにくくなる例は幾らでもあって、たとえば、
「断点」は「ブレークポイント」
「急所」は「せっかちな所」
・・・などという風に翻訳されます。
「断点」も「急所」もそのまま中国語が日本語で通じるにもかかわらず、翻訳機を通すことによって妙な日本語になってしまうのである。「緩手」が「遅い手」に、「好手」が「名手」になるぐらいのことなら大した問題ではないかもしれないが、明らかに意味も体裁もなさない言葉になってしまうことがあるので、注意が必要である。
そういったことがあってからは、しっかり原文の漢字の意味を考えて、分からないところだけ翻訳サイトに頼るという方法に切り替えたのだけど、それで翻訳が全て上手くいくかといえばそうでもなく、もはや分からないのに翻訳するのが段々恐ろしくなってきたので、それ以降は少しでも分からない表現については、もう記事に載せることはしなくなった。
「右下は20目、左下は10目で、合計30目です」とか「白が優勢です」とか、想像を働かせる余地のないハッキリ読めたところだけ、今は記事に載せているといった感じです。
でも、翻訳作業自体は結構楽しくもあり、また対局内容をより深く知る為にも中国語解説に興味はあるので、今後も少しずつ挑戦していきたいと思っています。
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