2013年7月23日

第38期碁聖戦第二局

第38期碁聖戦第二局は、194手までで白番の河野九段が中押し勝ちし、シリーズ2連勝で碁聖獲得まであと1勝に迫りました。
終局は19時33分、残り時間は持ち時間4時間のうち、黒番の井山碁聖が残り1分、河野挑戦者が残り2分だったそうです。

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 黒 井山裕太 白 河野臨 白の中押し勝ち

パンダ解説から:序盤白18手目で一路下のハサミなら普通でしたが、ここで河野九段一路上に打って工夫してきましたね。
31手目まで白の実利と黒の模様という分かりやすい碁形となりましたが、ここで白32と打ち込んでいった手が次の34のツケをみて厳しい手でした。シノギを図る白に対し、黒も43手目から攻めを開始し黒模様の中で攻防が始まりましたが、82手目で中央を生きた時点でやや白が面白い形勢とのことですね。
その後、左下で白に食らいついていくなど黒も頑張りましたが、172手目でコウを解消され174~176と上辺を取られた時点で形勢がハッキリしたようです。黒も左上を地にしましたが、それでは足りないようで間もなく投了に追い込まれました。

93手目の局面。黒1のキリコミに対して実戦白2と中央を受けましたが、もし2で白Aとカカえてしまうと、黒Bが右下隅に対して利きとなり、黒Cと打たれて中央の白が死にます。

つまり黒2(前図B)に対して、3と中央を受けてしまうと以下8まで右下が手になるので、黒2に対して手は抜けないですね。というわけで、実戦1とは打たず白は中央を受けたわけです。

左上は3とツケていけば白に生きはあったところですが、実戦捨てて十分という判断だったようですね。

これで井山五冠2連敗でカド番に追い込まれてしまいましたが、河野九段強いですね。
このシリーズ、研究済みなのか河野九段の序盤の工夫した手が目を引きますが、それが見事にハマってるというか、井山五冠が中々自分のペースで打てていないような印象を受けます。

井山五冠再び失冠の危機に立たされてしまいましたが、次の第三局は休む間も対策を練る間もなく今週の金曜日(26日)ということで、もうこうなったら開き直って思い切りぶつかっていって欲しいと思います。

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