昨日の記事、検証・筋場理論―その2―に関して、補足というか訂正しなければならないことがあるので、今日はそれを書くことにします。
昨日の記事から盤面図引用
昨日私は、黒が▲にツイだ時、Bの地点が筋場にあたるから、黒だけが筋場に打ってることにならないと書いたが、Bの地点が本当に筋場なのかどうか、依田九段のいう筋場の定義を私が間違って解釈している可能性があることに気付いた。
ヨダログで依田九段は筋場の定義を、僕はこのアキ三角のできる場所を「筋場」と名付けることにしました。相手の石をこの場所に持ってくるように打つことが筋であるという意味からです。
筋場は石が2つ以上並んだ瞬間に存在します。1子だけでは存在しません。筋場を言葉で定義すれば、「2つ以上石が並んだ、相手の石がない側の1路横」ということになります。
と語っている。
Bの地点は一つ目の定義には当てはまるかも知れないが、二つ目の定義に当てはまるかどうか、微妙である。無理やり解釈すれば当てはまるかも知れないが、多分外れてるんじゃないだろうか。
とすると、昨日私が書いた答えのうち半分は間違ってることになる。もし私の記事を参考にして、週刊碁に応募しようとしてる方がいたとすれば、本当にスミマセン。m( _ _ )m
ややこしい言い方しないで、私の解釈したとおり、自分から打って空き三角になる場所は全て「筋場」、というのではいけないのだろうか。それだと悪形を悪形だと簡単に説明できるし、非常に楽なのだが・・・
たとえば、サカレ形が何故悪いかを説明するとき、×の地点は、黒から打つと空き三角の重複になるので、黒から単独で打つことの無い場所である。
サカレ形は、その場所(筋場)に二つも打たされているから悪い。と簡単に説明することも可能になる。そういう解釈では都合が悪いのだろうか。まあ、私の筋場の解釈が、依田九段の定義とどの程度かけ離れてるのかよく分からないけど、とりあえず昨日の問題についてはある程度決着を付けておきたいと思います。
▲にツイだ手が筋場に来ているとは言えない理由を述べよ、でしたね。この問題を考えるに当たって、私は似た感じの違う図を用意してみました。
星に白が単独で三三入りした定石ですが、次に黒はCにカケツギが普通で、Dにツグことはまず無いですね。明らかに働きが悪いからであるが、じゃあ逆に、Dにツグことが許されるのはどんな時かを考えてみると、Cに白石がある時に限られてくるのである。白を分断し、白石の活力を奪うことができるから、悪い手にならないというのが普通の考え方だろう。
前図に戻って、▲にツグことによって白Bの石を悪手化できるから、自分だけが悪手(筋場)を打ったことにはならないということに関しては、間違ってはないと思う。問題は、Bの地点を筋場と解釈していいのか、依田九段に「そこは筋場じゃねーよ」と言われればお手上げなので、昨日私が書いた「黒ツナギによって、Bの手を筋場に打たせたことに(悪手化)出来るから」という答えよりかは、「自分だけが悪手を打ったことにならないから」とでも言っとく方が、答えとしては無難かもしれません。
2012/5/2初出
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