第３７期棋聖戦第六局封じ手予想

第３７期棋聖戦第六局が、静岡県伊豆市 「 玉樟園新井 」で今日から始まり、白番の張栩棋聖が５６手目を封じて、一日目が終わりました。一日目の消費時間は、黒番の井山挑戦者が４時間２０分、白番の張栩棋聖が３時間１０分だそうです。

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黒　井山裕太　白　張栩　【棋譜再生】

今日は序盤の差し手争いもちょっとしたポイントでしたね。

１６手目の局面、白が▲にハネて利かそうとしてきたところ、黒はAが普通らしいけど、それだと白Bに打ち込まれて厳しいので、黒は上辺を守りたいところでもある。しかし、黒はBに打つと今度は白からAの一路上が好点になるので、右上も手抜きしにくい。

というわけで、実戦井山挑戦者はツケコシを飛ばしましたね。控室の検討にはなかった手だそうだけど、実戦をみるに戦略的な一手だったようですね。

黒７まで、ツケコシた石を犠牲に、黒は右上と上辺を両方打つことに成功しました。ただし白も厚くなっているので、形勢自体はまだこれからみたいだけど。でも如何にもプロの技って感じでカッコいいですね。

その後下辺で競り合いが始まりますが、３８手目のキリに対する３９手目のブツカリなども控室の予想になかった手らしく、ここから険しくなっていきましたね。５４手目の張栩棋聖のツケも控室の予想になかったらしく難解な読み比べが続きますが、軋むような石の折衝の中、張栩棋聖が５６手目を封じて一日目が終わりました。

封じ手予想ですが、右下の闘いの最中なので、それ以外は殆ど考えられなさそうな感じですね。幽玄の封じ手予想ヒントではAが本命だそうだけど、Bの抜きも多少可能性はあるようです。でも、私は普通にAにしたいと思います。

形勢だけど、黒は下辺つながって地も取ってるので、ここで白から何か良い手がなければ、黒不満ない気がします。また張栩棋聖は、今日の最後の手は大分長考したみたいだから、何か誤算があったか、あるいは形勢を悲観している可能性もありますね。

明日は右下の攻防次第で形勢がハッキリしそうなので、どう決まりがつくかに注目ですね。また明日はいよいよ井山六冠が誕生するかもしれないということで、その結果も非常に楽しみですね。でも、全ては対局の先にあることなので、まずは冷静に対局を見守りたいと思います。では、また明日！