2013年3月14日

井山六冠誕生!~第37期棋聖戦第六局

井山新棋聖、囲碁界史上初の同時六冠達成おめでとうございます!!!



 黒 井山裕太 白 張栩 黒の中押し勝ち

第37期棋聖戦第六局は、197手までで黒番の井山挑戦者が中押し勝ちをおさめ、シリーズ4勝2敗で初の棋聖位を獲得しました!そして、これにより井山新棋聖は、囲碁界史上初の六冠同時制覇を達成すると同時に、七大タイトル全てを獲得するグランドスラムを最年少で達成しました! 

因みに終局は17時3分、残り時間は黒番の井山新棋聖が3分、白番の張栩棋聖が2時間12分だったそうです。

いやあ、井山新棋聖本当にやってくれましたね! 六冠達成を目撃できるなんて、本当に感慨深いですね。でも私は嬉しさよりも、安堵の気持ちの方が大きかったかもしれません。要するに、六冠達成するだろうと思ってはいても、何が起こるか分からないのが勝負の世界でもあるので、さながら合格発表を待つ受験生のように、六冠達成を確認できたことによって、興奮するよりも緊張から解放されたといった感覚に近いですね。
では、囲碁界に新たな歴史を刻んだ一局を、少しだけ振り返ってみたいと思います。

ポイントとなったのは、やはり封じ手前後の右下の局面だったようですね。張栩棋聖の封じ手は1のソイでしたが、どうやら右辺白の目をハッキリ確保するのが最善だと判断したようですね。

続いて1~9まではほぼ必然の進行っぽいけど、黒は三子を取り込んで下辺を繋がり、白を分断してるので黒に不満のないワカレのようですね。パンダ解説によると、終局後のインタビューでも、井山六冠はこの時点で手応えを感じたとのことですね。

ここで黒がハッキリ優勢になったようだけど、今日の碁は右下の攻防が終わった後の、相手の逆転の可能性を一つ一つ確実に摘み取っていくような、井山六冠の安定した収束ぶりが印象的でしたね。
まず65手目のハネから右上と連絡したのは、非常に手厚い打ち方でしたね。また101手目のオサエや103手目のカケツギなどの要所をしめ、相手に地合いでリードされる余地を完全に奪ったと思います。
白に残されたのは左辺の黒への攻めだけとなり104手目のノゾキから攻めにきますが、そのシノギも見事なものでしたね。112手目で強引に左辺を封鎖しにかかって来たとき、113手目と逆から運んだのは、筋がいいというかセンスを感じる石運びでしたね。119手目までとなれば、白は殆ど得してないように見えます。この後も丁寧に寄せて、相手につけ入る隙を与えませんでした。

それにしても、本当に六冠まで来てしまったということで、いよいよ七冠同時制覇が視野に入ってきましたね。その七冠目は秋からの名人戦ということで、まずは挑戦できるかどうかが鍵になってくるけど、それまでに防衛戦も幾つもあるので、まずは六冠の喜びを噛みしめたいと思います。
やっとYahooのトップにも来たようで、この後のメディアの扱いにも注目ですね。では!

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