2014年1月8日

基本死活・虎の巻

『基本死活・虎の巻』を読んだので、それを紹介したいと思います。


こだわり講座〈5〉基本死活 虎の巻 (囲碁文庫)

本書は、隅や辺でよく出てくる死活の基本形を、問題形式で一問ごとに丁寧に紹介されています。

死活の本は、死活小事典を持っているので虎の巻は別にいらないかなと思ってたんだけど、今回基本死活からちょっと勉強しなおそうということで、購入しました。
なので小事典を持ってるという人は無理に買う必要はないと思うけど、ただ死活は級位者~有段・高段まで欠かせない分野なので、別に両方持ったからといって損になることはないと思います。

どちらか一冊をということであれば、私は級位者には「虎の巻」の方をおすすめします。
小事典は、索引や難易度もついて、問題集としても使えるしちょっと調べたい時に便利だけど、虎の巻の方が、一問ごとの解説図が若干多い気がするので、一合マスなどの変化についても、より理解しやすいんじゃないかと思うので。
まあ小事典は小事典で、虎の巻には出てない形(特に辺の死活)をいくつも取り扱っているので、結局のところ好みの問題なんだろうけど。

でも、一通り虎の巻を読んでみて、やっぱり死活は大事だなというか、死活が分かるかどうかで棋力が分かれてくるということを改めて実感しました。

上図は、虎の巻からの引用なんだけど、たとえば実戦でこのような形が出た時、次に黒番だとして、どう打つだろうか? おそらく、多くの人がこの黒を危ないと感じ、大した読みも入れずに急所に一手掛けるんじゃないかと思う。
ところが、実はこの黒は手抜きでも生きているのである。つまり白先でも殺せないわけで、ここに黒が1手かけることは、実戦においては殆ど1手パスに近いぐらいの手になってしまうことになる。(活きる手順が分からない人は、是非とも本書を買って確認してください。白先でセキになります。)

逆に言えば、実戦でこの黒が手抜きで生きていると判断できれば、黒は他の大場へ回ることができるし、白の立場からしても、殺せると思ってこの図を目指したのに、黒に先手で生きられて他に回られては、大抵その碁は勝てないとしたものだろう。

つまり、死活に強くなるということは、その部分の生き死にに強くなるだけじゃなく、全局的に強くなるということが言えるわけである。

分かった風なことを偉そうに言ってるけど、私も本書の内容をマスターできてるかといえば、全然できてないです。
一合マスんかも、覚えてもすぐ忘れてしまって、実戦で「これ、どうだったかな・・・」と頭抱えることが多いので。
何というか、似た形とすぐ混同してしまうというか、碁は1つダメが空いたり、石が1つ増えたりしただけで全然意味合いが変わってくるので、漠然と覚えるだけじゃ意味をなさないのがつらいところですね。
でも、強くなるには本当に基本死活は欠かせないので、何とか本書の内容をマスターできるよう、また機を見て取り組みたいと思います。



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